忍者ブログ

チラシの裏

人生空振り
MENU

ENTRY NAVI

シドリン(未遂)

「ここに住みたいな」

ポツリと漏らしたリンクの声。すぐ隣にいたものだから、聞き逃しようもなかった。

姉の囚われた魂は解放され、今、神獣ヴァ・ルッタはド・ボン山脈とルト山の間にある突き出した広い尾根に鎮座し、ハイラル城を取り巻く黒い怨讐、厄災ガノンを捉え続けている。
今、姉はヴァ・ルッタと共にあり、この里と共にあり、なによりも百年の間リンクと共にあった。ガノンを打ち倒したその後もきっと、姉の魂はリンクに添い続けるだろう。
里の中央に、ロスーリが掘った姉の像がある。その姿はまるで淑やかな少女であるのだが、自分の記憶に僅かに残る姉は、意固地であったり頑固だったりもっと自由なものだった。と、思う。
自分が物心つく前には、姉は英傑としてハイラル城へ招集されてしまい、そこからとんと姉の記憶は途切れている。
その頃の姉の思い出といえば、夜半、鎧を編み込む姉の姿だけ。その鎧は古くからのゾーラの習わしで、婚姻者へ送るものであった。
当時の俺は姉がなにを作っているのかわかりもしないものだから、寝ないのか、と問おうとしたが、姉が今まで見たこともない顔をしていたから、気圧されてやめたのだ。

今ならわかる。
あのときの姉の顔は、恋い慕う者を想うときの表情だったのだ。
姉は多分、ガノンと対峙するときには自身が無事でない可能性もあると覚悟をしていたろうから、あのようにひっ迫した顔になっていたのだろう。
――事実、姉は死んだ。
喪われてしまった肉体は戻らない。長寿のゾーラといえど、死した体は朽ちるのみである。
姉の遺体はない。ガノンに奪われたヴァ・ルッタなぞ誰にも入れない、捜索などできようもない。例え遺体があったとしても墓は作らないだろう。そのために姉を讃え祀る像を父上は作らせたのだ。
姉の像に背を向け、南西の空を仰ぐ。広場の入り口にあるアーチ門の向こうのヴァ・ルッタを望む。

姉が死してなお寄り添うもの。
雷の矢が扱えるものなら誰でもよかったというのは事実であるし、それこそゾーラ川付近を通りかかるもの手当たり次第に声をかけていたのも事実である。通りすがったリンクに声を掛けたのもただの偶然だ。まったくの僥倖であった。(向こうからすれば、最初から神獣を目指して歩いてきたのだから、当たり前のことだったのだろうが。)
見知らぬゾーラ族の男の頼みを聞き入れ、あの雨の中、魔物の群れを薙ぎ里への道を踏破し、里の者もみな近づけないライネルの住まう雷獣山へ一人赴き事もなげに帰ってみせ、そして神獣を、姉の魂を解放した。
……終わってみれば、姉が慕うに十二分に値する立派な男であった。








もうちょっと続くんですけど(冒頭のセリフ回収するとこまで行ってないし)
ゲームのやりこみで続きの内容が決まってくのでここまでで…

スタッフロールは見たんですけど踏破率まだ30%しかいってないので


シド王子の口からミファーのことを語ってもらうのが好きです…
ミファーは結局言えず仕舞いで、リンクもミファーの気持ちに気づいていたとしても言わなかったと思うので
なんだか秘密めいた気持ちを抱いた奇妙な友人同士で、そのまま当人の気持ちは当人の口からは秘匿してほしいなあって…

タイトル詐欺でごめんて

拍手

PR

BotWやってます


たーのしー!!!


ゲルド服めっちゃかわい~です!
ゲルド服に着替えたリンクがビックリ!って顔でほほに手を当てて顔染めるんですが、
その時の顔がまんざらでもなくて、自分ってこんなに可愛くなるの~?!ってビックリのしかたで笑っちゃう


ハイリアフード赤・ハイリア服通常カラー・ハイリアズボン黒にして
赤ずきんコーデにするのが今のところお気にいりです。


他の落書き
新5周年と聞いて
ピトリン書きたかった
リノちゃんゲーム配布おめでとう

拍手

ピトリン

ショタおにのお兄さんが「したいの?」って聞くの性癖です。


 頬に添えられた手は輪郭を滑り、唇を撫でる。
「…ピットは、したいの?」
 二人とも地べたに座り込んでいたが、悲しいかな身長差は立っている時となんら変化はない。けれど、下方の僕を見下ろしているために伏し目がちになっているリンクさんを見ていると、そんなことは考えられなくなった。
 自分を見る目が、なんだかいつもと違う。いやいや、それこそ自分がなにを言ってもサラリと受け流してしまうのに、今日に限ってどうして! リンクさんのほうから触れてくるだなんて。しかも触り方が肩に手を置いたり、背中を叩いたり、そんな日常的なコミュニケーションとは全く違う意図を持っている動き方だってわかる。心臓がドキドキして、爆発して死んじゃうんじゃないか。なんて。
 息をするのに必死になっていると、リンクさんは無言の僕をどう受け止ったのか、というか、お構いなしなのか、顔をぐっと寄せてくる。僕の視界はリンクさんでいっぱいになって、いよいよもって視線の逸らす先がなくなる。真っ直ぐ見たらそりゃ目がかち合うし、左は髪の毛がのれんのように覆っていて、右は僕の唇をなぞってくる左腕が繋がっていて……そして、下に向ければ唇だし。
 男の人なのだから、ぽってりしていてセクシーだとかそんなことはないし、そんなこと言ったらパルテナ様の唇のほうが厚みがあって、お化粧をしているのかよくわからないけど赤く色づいていて、食べ頃のサクランボみたいですっごく美味しそうだ。それと比べたら全然美味しそうだとは思わない。それなのに、こんな風に心臓が痛くなる気持ちはリンクさんにしか感じたことはない。



そのうち再構成してペラ本にできたらいいなあと。

拍手

ゼルダたまにピット



ねんどろ遊び


ゼノレダ

拍手

黄昏さんが好きですという話。

定期的にニンテン再燃する持病が治らないんですが、ピトリンがなぜか好きで仕方ないんですね。
パルテナ未プレイ、スマブラはDXまでと完全に顔カプ状態なのですけど。
けどピトリンは公式で絡みのある勝ち組の顔カプなので大丈夫です。
(というか逆に、ゼルダ内カプにハマった試しがない。)
そしてここ数日メモ帳に吐き出していたんですが、最終的に

「基本、人物の基盤となる、幼少期の生活環境というのに拘りたがる人間なので、
黄昏さんは最初の村で、それをしっかりと描いてくれた(想像させてくれた)のが感謝しかない。」

という所に決着がつき、トアル村大好きマンになってしまいました。




拍手

× CLOSE

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

ブログ内検索

カテゴリー

プロフィール

HN:
五十崎生姜
HP:
性別:
非公開
自己紹介:

× CLOSE

Copyright © チラシの裏 : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]